猫の毛色を決める遺伝子
猫の毛色は毛色に関する9個の遺伝子と、毛の長さに関する1個の遺伝子で決定されます。
●白色の遺伝子〔W〕 全体を白一色にする
●茶色の遺伝子〔O〕 茶(オレンジ)色が発現する
●アグーチの遺伝子〔A〕 一本の毛の先端と根元が黒になる
●黒色の遺伝子〔B〕 黒色になる
●アルビノ遺伝子〔c〕 発色を薄める
●タビーの遺伝子〔T〕 シマ模様の種類を決める
●銀色の遺伝子〔I〕 黄色を希釈する。黒には影響なし。
●色を淡くする遺伝子〔d〕 全ての色素の発色を淡くする
●白班の遺伝子〔S〕 白い班をつくる
●毛長の遺伝子〔L〕 毛が短くなる
優勢/劣勢の遺伝子がそれぞれ有り(どちらか一方の遺伝子もあり)両親から受け継いだ遺伝子で発現する毛色が決定する。
野生型の色
ブラウンマッカレルタビー(キジトラ)
ww A- o D- ii T- B- ss L-の猫もともと自然界に存在していた猫の毛色はブラウンマッカレルタビー(キジトラ)です。
遺伝子記号で表すと
ww A- o D- ii T- B- C- ss L-
(優勢遺伝子を大文字で表記)
上の遺伝子の説明にあてはめると
●優勢のW遺伝子が無い。有ると白一色になる。
●アグーチの遺伝子〔A〕がある。
●茶色の遺伝子〔O〕は他の遺伝子の仕組みが違い優劣がありません。別の機会で紹介します。
●色を淡くする遺伝子〔d〕が無い。ddの場合淡い色になり灰色のシマシマになる。
●銀色の遺伝子〔I〕が無い。有るとシルバーになる。
●タビーの遺伝子〔T〕は縞模様の種類を決める遺伝子で3種類あります。別の機会で紹介します。
●黒色の遺伝子〔B〕はBBで黒猫、bbでaaの場合チョコレートaabbiiでシナモンとなる。
●アルビノ遺伝子〔c〕が無い。ccでシールポイント発現(シャム猫模様)
●白班の遺伝子〔S〕が無い。SSで白斑多い。Ssで白斑少ない。
●毛長の遺伝子〔L〕が有る。毛を長くする遺伝子は劣勢の為iiになると長毛の猫になる。
野生型の色からある遺伝子座が変異して現在色んな毛色のニャンコがいるのですが、次に具体例を説明します。
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